三菱サフェージュモノレール
(名古屋東山動物園)
物件の所在地:愛知県名古屋市
あし:東海道線名古屋駅より地下鉄東山線乗り換え
東山公園下車すぐ
名古屋の東山動物園の一角に古びたモノレールが保管されている。
この車両こそ、三菱重工がフランスのサフェージュトランスポール社から
技術協力を受けて開発した懸垂式モノレールの試作車なのである。
この写真は1990年頃の撮影です。

おお、車内も少し見えるではないですか!
こんな貴重な車両が残っているなんて。
前照灯及び尾灯をおでこに装備。
本場おフランスの車両とほぼ同じなのです。
運転台横には銘板も見えます。

車両自体はフランス映画「華氏451」に
登場するものと同じタイプであります。
この車両そのものがフランスで作られた
訳ではありましぇん。
扉は外吊りで、この窓は上部が内側に倒れる
タイプ・・・だと思います(爆)

側面は3扉で乗務員扉はありましぇん。
モノレールのあるところだけ
レールが残っているのです。
懸垂(ぶらさがり)式モノレールの中でも
走行部分が風雨に直接さらされないのが、
この方式の特徴なのです。

売店のところにひっそりとある解説。
これを読んでいたら静岡空港の関係者と
間違われてしまった。
ATSも装備していたなんてすごい。
三菱重工の前一文字が消されています。
実は「新三菱重工業」という会社があったのです。

もう走ることのない車両。
しかしその技術は湘南モノレールでさらに発展し、
千葉都市モノレールにも引き継がれている。
跨座(馬乗り)式モノレールの代表がアルウェーグ
方式なら、懸垂(ぶら下がり)式モノレールの代表は
このサフェージュ方式。
成功したモノレールの陰にも、人知れぬ
試作車両の姿があるのだ。
以下は2002年再訪時の撮影

モノレールほまだ残っていました。
回りにあった市電の車両はいませんでした。
塗装が行われてきれいになっていますが、
さすがに現役当時の姿とは離れてしまっています。

よく見ると、車体の下にスリットがあります。
空気取り入れ口のようなものでしょうか?
ワイパーも残っています。

桁にあった銘板。
「SAFEGE」の文字やスリーダイアモンドのマークも
読みとれます。
今回の取材では、東山動物園の売店の方に協力頂きました。
ありがとうございます。
車両に近づくのは危険ですのでお止めください。
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